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歯を失う原因
親知らずを除いた28本の歯のうち20本以上を保っていれば、ほとんどの食べ物を噛み砕くことができます。しかし、80歳で自分の歯を20本以上保っている人の割合はたったの15%です(平成11年歯科疾患実態調査)。
日本人の平均寿命は世界一長く、男性で78歳、女性で85歳(2003年世界保健機構発表)です。生涯にわたり健やかで楽しい生活を送るためには、歯を失わないためのケアが必要です。歯が抜ける原因は、主に、ムシ歯と歯周病です。ムシ歯だけでなく、歯周病もケアすることが必要です。


歯周病とプラークコントロール
歯周病とは「歯の周囲の組織の病気」です。では歯の周囲の組織とは何か?
まず目で見えるのは歯ぐきです。しかし歯は歯ぐきの肉に植わっているのではありません。歯ぐきの厚みは2〜3ミリしかなく、歯はその下の顎の骨の中に植わっています。ですから強い力に耐えられるのです。
歯周病はこの歯ぐきと歯を支えている骨がダメージを受ける病気です。ではどういうふうに進行するのでしょうか?
簡単に言うと、歯と歯ぐきの境目のプラークのなかの細菌が出す毒素で骨が溶かされて行く病気なのです。
歯周病というと老化の象徴のように思われていますが、決してそうではありません。何十年も、充分にプラークコントロールが出来ていない不潔なお口の環境で生活していると徐々に歯周病が進行していくのです。決して年をとるから歯が悪くなるのではないのです。
歯の周囲の歯ぐきには、歯を取り囲むようにポケット(溝)があります。このポケットは健康な歯ぐきにもあり、その深さの正常値は3ミリです。
このポケットは一種のバリアーの役目をはたしており、体にとって必要なものですが、このポケットが深くなること=歯周病が進行しているということを意味します。つまり歯周病にならないようにするには、このポケットの底までしっかりとプラークコントロールをする必要があるわけです。

歯肉炎と歯周炎
まず、歯と歯ぐきの境目のプラークのなかの細菌が、歯ぐきに対し毒素を出します。この毒素で歯ぐきが腫れます。するとこのポケットの深さが見かけ上深くなります。3ミリといってもこの溝の奥まできちんとプラークコントロールするのは難しいのに、このポケットが深くなればなるほどもっとプラークコントロルは難しくなります。そしてさらにポケットのなかの細菌が増殖し、どんどんと毒素を出しもっと歯ぐきが腫れます。
これが、歯肉炎(初期の歯周病)です。この段階であればプラークコントロールをきちんとすることによって、歯ぐきはもとに戻ります。唯一自然治癒をする部分です。

しかしこの状態が長く続くと、ポケットの底の細菌が、歯の周囲の骨に向かって毒素を放出しはじめ、この毒素によって骨がどんどん溶かされていきます。これが歯周病(歯周炎)です。いったん溶けた骨がもとに戻ることはありません。そして最終的には歯がグラグラになってしまうのです。こうなってしまうと、抜歯しか選択肢はありません。ですから、今このときからプラークコントロールをしていかなければならないのです。


歯石とプラークコントロール
歯石はどういうものかご存知ですか? 何のために歯石を取るか知っていますか?
歯石は歯周病と大きな関係があります。最初歯と歯ぐきの境目にたまるプラークは、ネバネバした柔らかいものです。唾液のなかには、消化酵素などいろいろな成分が含まれていますが、その中のカルシウムなどの石になる成分が沈着して、プラークが石に変化したものが歯石です。
ヤカンを長い間使っていると、底が黒くざらざらしてきますよね。そのざらざらは歯石と同じようなものです。
しかし歯石自体は石ですから、病原性はありません。ではなぜ取らなければならないのでしょう?
歯石の表面はざらざらしており、顕微鏡で拡大してみると小さな穴がたくさんあいた溶岩や軽石のような構造になっています。ですからこの穴の中に細菌がもぐりこんでしまえば、歯石の上をいくらブラシでこすっても中まではきれいにできません。この歯石は細菌のアパートのようになります。
居心地のいい住処を見つけた細菌は活発に増殖し、どんどんと毒素を出しはじめます。
そして、細菌の出す毒素で歯石に近い骨が溶けていき,さらに骨が溶けてなくなったスペースをめがけてまた歯石がついていくのです。
ですから、歯石を取る目的は、ざらざらの歯の表面を滑らかにして、プラークがつきにくいようにし、プラークコントロールがしやすい環境をつくることなのです。歯石を取っただけで、歯周病がよくなる、歯周病にならないということではありません。いくら歯石を取ったとしても、24時間に1回、しっかりとプラークコントロールができていなければあまり意味はないのです。

Enjoy your life!
歯周病で悩むことなく一生涯自分の歯で美味しく食べる。そんな人生でありたいとは思いませんか?





