
初診時の写真です。
顎関節症の症状があり、顎が痛く、趣味のクラシックギターを弾いていても集中できず、
しんどくなるとのことで来院されました。
矯正治療も行いました。この段階で顎関節症の症状もなくなりギターにも集中できるようになってきたと喜んでおられました。
前歯の治療が終了しました。「さあ、あとは奥歯だけだからもう少し。がんばろうね。」と言っていた矢先のある休日、私の自宅に電話がかかってきました。
「自転車で走っていたら御所の前の側溝に落ちて、顎を石の角にぶつけて前歯が抜けてしまいました。」
抜けた歯を持ってすぐに来なさい。」
唇にもひどい傷を負っていました。入院はしなかったけれど、2日間呆然として何もできなかったとのことでした。
受傷後2日経っていますので汚染されて乾燥していますが、よく見ると歯の根の表面の歯根膜という薄い膜が傷つかずに残っています。この膜が歯の周囲の組織の再生の鍵を握ります。この方がヘタにこすったりしなかったのが幸いでした。
歯の内外側の処理をして、抜けたところに戻します。表側の骨が少し折れてなくなってしまっていました。
セラミック冠で被せてありましたので、その表面を処理し、ワイヤーと特殊な樹脂で固定をします。
受傷後5日目。まだ成功するかどうかの判定はできません。
受傷後2ヶ月。周囲の歯肉も健康な状態に回復しました。残念ながら骨が無い部分には歯肉は回復しません。
固定をはずして、独り立ちさせます。歯の付け根の部分は通常は見えません。
硬いものを噛んでも大丈夫です。
- 抜けた歯をいじらない。(特に根の部分)
- 表面が汚れていれば、流水ですすぐ。(水をあてるだけ、こすったりしない)
- できるだけ乾燥させない。一番よいのは牛乳、なければ水道水につけて保存する。
- 周囲に水も何もなければ、口に含む。このとき決して噛んだりしない。
- 4.もできなければ、できるだけ清潔な布などで包む。
- そして、できるだけ急いで歯科医院へ


